寄り添う形
今週のサンプルは、前回ご紹介したコンパクトなお財布を元に出来上がった
体に馴染みやすい薄マチのショルダーバッグ。
ユーフラテ革を使用しており、軽やかな革と薄いマチにより
とても気軽に持ち出せる鞄に仕上がりました。
こちらのサイズはS、Mの2種類。
それぞれのサイズに収納してみると、見た目に反して驚くほど多くのものが収納できます。
Mには長財布も収納できるなど、
それぞれのサイズでお財布、携帯電話、パスケースなどお出かけの必需品も問題なく持ち歩けます。
そして、収納する量に合わせて、鞄の厚みが自在に変わっていき、
とてもユニークな一面を見せてくれます。
その自在な変化にとても重要な役割を担っているのが、このストラップ。
ストラップは本体をより薄く仕上げるため、背面側に寄せて取り付けてありますが
更に収納量が増えたときにも無理の出ないよう、ストラップが配置されています。
また、通常では厚革を使用してストラップを制作することが多いなか、
今回はストラップとしてリバースレザーを使用しているため、
身軽さや革の風合いをより感じることができます。
元々、旅行用に考えられたこちらのショルダーバッグ。
かぶせに付いているファスナー部分には、
パスポートやチケットなどメインの収納部と分けられることも嬉しいポイント。
左側の作り手のマリが実際に旅行で使用した鞄と、右側の店頭の商品を比べると、
使用したものは色も変わり、全体に光沢感が出ています。
更に使い込んだ時の変化が楽しみになってきます。
そして更にもう一つ、先週ご紹介の小型のお財布を
さらにコンパクトに作り上げた小銭入れ。
本体の構造や薄さはそのままに、サイズ感はクレジットカード等がちょうどよく入る大きさになり、
見た目はまるでカードケースのよう。
本体が小さくなったため、お札は3つ折りでの収納となりますが、
変わらず小銭入れは大きく開くため、使い辛さは感じません。
お札入れが別にある場合には、小銭入れの裏に更にカードを入れても使いやすそうです。
また並べてみると、その小ささだけでなく、見た目のシンプルさも際立ちます。
単純な大きさだけでなく、デザインで選べるところもとても楽しい。
とてもよく似たお財布とショルダーバッグ。
どれも小さく目立たないようでいて、日々に寄り添ってくれる
そんな心地良い形になっています。