縦型ペンケース
2015.4.10
花冷えとはいうものの、それにしても寒すぎるここ2、3日。
東京でも雪が降った地域があるとかないとかで、さすがに今日は
ガラス戸も閉めました。
そんな店内で、早速仕上がってきたペンケースをご紹介しましょう。
現品は、左からネイビー、カスターニョ、グリーン。
見るからにふんわりしたフォルム。
いかにもミネルバ・ボックス、といった柔らかい表情が特徴です。
ただ横から見ると、どうやら縫い目が外に見える外縫い仕様。
本来、コバが見えることでシャープな印象を与える外縫い。
今回のようなアイテムは、作りの効率性を実現するために外縫いの必要が
あったのですが、それでいてふんわりしたフォルムを目指すという
逆説的な挑戦に対して、背面に縫い目を寄せて革の折り目を手前に見せる
手段に出ました。
贅沢にも一枚革で形成されていることで、実質的な縫い目は背面の2本のみ。
いくつかの試作を経て成り立ったこの細やかな部分も、ふんわりした
箱形を形成する重要なポイントです。
また、あのキーケースに寄せた、1つステッチのアクセント。
に隠れたひとつ留めのホックは、さっと開けて
それになんだかスマートです。
革製の縦型ペンケースは、前述の通り外縫い仕様が多いせいか個人的には
ハードレザーで少し堅苦しいイメージがあるのですが、こちらはキャンバスのような
感覚で気軽に持ち運べて、それでいてきちんとしたエイジングも楽しめるという、
いい路線に乗った1点だと思います。
それ以上はお手持ちのペンと相談してください。